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春頃から気になっていたヒメタイコウチ君とやっと出会えた。 高校時代にはあんなに簡単に見つかっていたのに、いざ探してみると、勘が鈍っていることもあってなかなか見つからなかった。ようやくご対面なったのは、西尾いきものふれあいの里の休耕田。畦の水際を足でちょんちょんと軽く踏むこと約5分、慌ててヒメタイコウチ君が1匹這い出してきた。 成虫ではなく、5齢の幼生だった。このあと脱皮して成虫になる。体長は16mm前後といったところか。5齢になると、左右に羽になるであろう突起がはっきりしてくる。今は成虫と5齢が半々くらいの時期に当たる。成虫は20mm前後で雌の方がちょっと大きい。 こう見えてもヒメタイコウチは天然記念物に指定された希少な昆虫なのだが、可哀相なことに、ソフトタッチとはいえ探し方はこの乱暴な「踏みつけ」方式が一番効率的だ。 こんなやり方で見つかってしまうのは、羽が退化して飛べないため、歩いて逃げるしかないからだ。その上、な、なんと、水棲昆虫のくせに泳ぐのがまるで苦手で、引っかかりのないコップなんぞに入れてしまうと、おぼれちゃう。お尻の呼吸管が2~3mmしかないためだ。 これは、彼らが湧水や休耕田などの水際といった生息環境に適応してきたからなのか、だからこういうところで細々としか生き延びてこられなかったのか、そのあたりはよく分からない。 そんな、実に悲しくなるくらい鈍くさく、哀れを誘う虫なのだが、当時まで、なぜか兵庫県と、この西尾市周辺でしか見つかっていなかったこともあり、高校時代の3年間、飽きずにこの虫(Nepa hoffmanni EZAKI)を研究することができた(県知事賞、日本学生科学賞入賞)。まあ、その約2年前から生物クラブの優秀な先輩たちが研究を始めていてくれたからだが。。 このあたりのことは日本の昆虫No.14「ヒメタイコウチ」文一総合出版をご覧いただければと。。僕も実名で出て来ちゃうし。。
by kokusa5884
| 2006-08-15 08:56
| その他
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Comments(7)
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GONモモ
at 2006-08-15 13:11
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住んでるところの環境がすばらしい。
ヒメタイコウチってそんなにレアだったんですね。知りませんでした。タガメかタイコウチは庄内緑地の池にもいますが。(場所は秘密)
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ライダー
at 2006-08-15 14:29
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へぇ、全く知らなかった、虫の種類はカブトムシぐらいしか知らない。
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kokusa5884 at 2006-08-15 17:21
タイコウチはちゃんと空も飛べて、泳ぎも上手なので、水辺が安定していさえすれば結構どこにでもいると思います。
それにひきかえ、ヒメタイコウチは移動もままならず、その環境を破壊されればそれでもう終わりです。 できれば、また成虫の写真を撮りたいと思います。
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yoas23 at 2006-08-16 07:24
珍しいヒメタイコウチ、有難うございました。
飛べる昆虫であれば目に付くことも度々ですが、飛べないとなると探すのも難しいですね。 写真のような里山の風景が減ってしまいました。 ますますヒメタイコウチ君の生息場所が狭められていますね。
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kokusa5884 at 2006-08-16 08:41
悲しいことに、宅地開発や土地改良という名のもとに身近な水際環境が次々に失われ、本当に?天然記念物になってしまったような気がします。
僕が高校生の頃は、これがほんとに天然記念物?というくらい、どこにでもいました。
始めて聞く昆虫です、タガメのようですね。ところで現在も昆虫関連の職業なのですか
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kokusa5884 at 2006-08-16 16:17
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