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この季節、きのこを採りに行くということは、僕にとっては山の方に向かって車を走らせるということと同じ。限られた休日をいかに効率よく使って行きたいところ、行くべきところに行くか、秋はそんなことばかり考えていると言って良い。 今年も、採るべきものは、そうやって確実に採ってきた。しかし、そういうことを繰り返していると、新しいきのことの出会いが限られてくる。 きのこを始めて間もないころは、図鑑を眺めつつ、いつかこんなきのこを見てみたい、採ってみたいと夢想し、ひとつ、またひとつと見分けられるきのこや食べたことのあるきのこの数を増やしてきたのだが、どうも最近は新たな出会いを求めて時間を割くことが少なくなってきていたような気がしていた。 先日、クリタケやチャナメツムタケといった晩秋のきのこを採りに行った帰り道、菌友からの情報を頼りに、イカタケを見ようと街なかの小さな公園に立ち寄った。イカタケの強烈な姿形は、図鑑の中でもひときわ目立つ存在なので、以前から目に焼き付いていたのだが、これまでチャンスに恵まれなかった。 公園の裏手、オガクズ混じりのふかふかの地面に、イカタケの白い卵が菌輪を描くように連なっていた。午前中ならもう少し新鮮な状態で見られたのかもしれないが、すでに午後2時過ぎ、好天で少々乾燥していたこともあって、イカが逆さになって足を伸ばしたような完全な姿のものは少なかった。ただ、辺りにはツンと来るような魚介系の匂いが漂い、イカタケの狙い通り、銀バエが黒っぽいグレバを舐めに来ていた。 卵をいくつか持ち帰って、そのひとつを半分に切ると、イカの腕に当たる部分は殻の上部内側に折りたたまれ、柄になる部分がグレバを支えるような形になっていた。しばし、その姿を楽しんでから、小さな鍋で塩を加えて煮つめ、味見してみた。食毒不明のものをこうやって試食するのは相当リスクが伴う行為ではある。 スッポンタケは食べたことがあるが、それより小さいので食べやすいうえに、グレバの刺激臭もほとんど無く、本当にイカのゲソを刺身でいただいているような食感。先入観を取り除いて適切に味付けすれば、人にもよるが、「美味しい」という感想を持っても不思議ではないと思った。 味見に回さなかった個体は、霧吹きで水分を与えながら「孵化」を待ってみたが、残念ながらそのまましぼんでしまい、家でイカタケの育つ様子を観察することはできなかったのが心残りである。
by kokusa5884
| 2017-11-07 22:58
| きのこ
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